【the Startup Interview vol.2】「部屋の中で悩むのではなく、SWに飛び込んでみること。」

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「もし、あなたになにか「世の中をこうしたい」という思いがあるのであれば、部屋の中で悩むのではなく、SWに飛び込んでみること。」
lifenotes.jp 伊藤 賢氏
(聞き手:松本 かずえ/SWTオーガナイザー)

松本)2012年の8月にパソナさんで開催されたStarutp Weekend Tokyoでお会いして以来、ご無沙汰してます。そもそもイベントに参加しようと思われたきっかけは何だったんですか?

伊藤)ちょうど、新規事業を起こそうと考えエリック・リースの「リーンスタートアップ」読んでいました。本自体は、とてもおもしろく何度も読み返したのですが、どう実践していっていいのかわからない点がありました。そんな時Startup Weekend(以下SW)のことを知り、説明会に参加し、パソナで開催された回に参加しました。

松本)参加した際の様子はいかがでしたか?

伊藤)金曜日の夜にアイディアピッチをして、プロジェクトのチームメンバーを募りますよね。
その時の私のピッチでは、人を集められなかったので、アイルランド人のDaireさんの英語学習アプリを開発するチームに参加しました。このチームは、アイルランド人3名(プログラマー、英語教師、商社マン)、インド人1名(プログラマー)、日本人3名(プログラマー、デザイナー)のチームでした。伊藤賢さん

コミュニケーションは、基本英語でしたが、チームのまとまりはとてもよく、目標に向かってまっしぐらという感じでしたね。ホントに脇目もふらずに進んでいたので、他のチームが揉めたり、分裂したりというのは、途中まで全く気づきませんでした。

松本)プロジェクトは、具体的にはどんな形で進めたのですか?

伊藤)進め方は、ファシリテーターの李さんや同じくアメリカから来ていたファシリテーターのTom Nagleさんのアドバイスに従い、まさにリーンスタートアップ的に、ビジネスモデルキャンパスで仮説を作成し、顧客のニーズを検証し、それを元にMVP(Minimum Viable Product)を作り、また顧客インタビューを行なう、の繰り返しでした。

チームメンバーの役割も明確で、ビジネスモデル作成、プログラミング、デザイン、英語のコンテンツ作成、プレゼンのスライド作成、プレゼン、動画作成、インタビューなどをこなしていきました。

松本)伊藤さんは、なにを担当されたんですか?

伊藤)私は、主にインタビューと最終プレゼンの担当をしました。仮説を構築し、東京駅に繰り出して、道行く人にインタビューを行い、MVPのブラッシュアップを行い、再度検証に向かうというプロセスを短時間に何度も繰返しました。

そういえば、本屋で立ち読みしている人に話しかけて、本屋さんから追い出されたりもしましたね。また、何かの勧誘と思われるようで、道行く人に話しかけても「結構です」とか言われてしまうので、チームメイトを連れていって、英語で話しかけてもらったりしました。最終的には、私自身が日本語が話せない外国人のふりをしたりもしましたよ。

松本)いろいろやったんですね(笑)。

伊藤)ええ、もう短時間で、仮説を検証し顧客をつかむのに必死でしたから。
MVPの完成度が高まってきた最終日には、長距離バスを待っている女の子に、インタビューの様子を動画に取らせてもらったりましましたね。

松本)最後のプレゼンはどうでしたか?
伊藤)最終的に、MVPを使った顧客ニーズの確認を数値データで示し、見込み客のインタビュー動画も撮れました。プレゼンも何度も練習を重ねポイントが伝わるようなものに作り上げていきました。

ただ、李さんやTomさんと異なり、審査員の方々は、リーンスタートアップや顧客開発モデルを理解していなかったのか、全く違う文脈でのご意見ばかりだったのには驚きましたね。

松本)う~ん、なるほどですね。結果はいかがでしたか?

伊藤)残念ながら、優勝は逃したものの、リーンスタートアップ的なプロセスを実行できたことは、とても価値のある経験となりました。

松本)伊藤さんにとって、SWの魅力ってなんですか?

伊藤)ビジネスモデルキャンパスを作成し、そこで立てた仮説を、実際のインタビューを行って検証し、プレゼンを組み上げという一通りの流れを体験できたのは大きかったです。そして、なにより、起業しようという意志を持った人との出会いはとても価値がありました。

このイベントでのチームメンバーはもちろん、他のチームのメンバーとの関わりは、参加後私自身のプロジェクトを進めていく上での推進力になりました。

松本)SWのイベントには前向きで熱量の高い人が集まるので、まるで一種の「パワースポット」のような状態になりますよね(笑)。

伊藤)そうですね。おっしゃるとおり「熱量」の高い人達と3日間一緒に過ごすというのは、いい刺激になりましたね。

松本)伊藤さんは、現在どんなスタートアップをされているんですか?

伊藤)知識やスキルを楽しく身につけるためのサービスを作っています。

プロジェクトは、まさにSWで行ったリーンスタートアップ的な手法で進めています。現在、4,000名ほどになったメルマガの購読者や、実際にお金を払ってくださっているユーザーの方に対して顧客インタビューを行いながら、クローズドでシステム化を進めている段階ですね。

よかったらメルマガ(http://lifenotes.jp)やFacebook(https://www.facebook.com/lifenotesjp)に登録してください。

松本)わかりました。登録しておきますね!
最後に、これから、SWに参加しようという方にアドバイスはありますか?

伊藤)スタートアップって、外からみるとすごく華やかな感じを受ける人も多いのではないかと思うのですよ。でも、実際は、粘り強く地道な作業を積み重ねていくという側面が大事なのだと思います。
一方で、その粘り強く続けるための第一歩を踏み出すには、情熱が大切な要素だと思います。そして、人間が何か学ぶ大きな要素のひとつは、人に会うこと。同じ温度感を持った人たちと触れ合うことで、「熱量」を高める事ができます。それができるのがSWの魅力だと思います。
もし、あなたになにか「世の中をこうしたい」という思いがあるのであれば、部屋の中で悩むのではなく、SWに飛び込んでみることは、大きなきっかけを掴む機会に出来ると思います。

松本)今日はありがとうございました。
伊藤)こちらこそ、ありがとうございました。