俺の興味をひきつけられるのはお前の解決案じゃない!

by

Original by Dave McClure
http://500hats.typepad.com/500blogs/2009/08/your-solution-is-not-my-problem.html


私は投資家で、君は起業家だとしよう。
私達は同じエレベーターの中にいる。30秒だけ時間をやろう。

GO.

さて、君が「 私どもはAを解決すべくBをやっておりまして…」 って話し出したりなんかすればどうなるか。
YOU FAIL.

もちろん、「AのためにBする」っていう表現は走り書きのメモ程度なら有効ではある。しかしだ。そもそも「A」っていうのは、本当に私が抱える問題なのか?
私がほしいのは、私が抱える問題の解決案であって、君が想定した問題の解決案じゃないんだよ。

もっとはっきり言うなら、
君が提示する解決案は、私の問題を解決しなきゃいけないんだ。

つまり
いくら君が、そのご自慢の解決案とやらを
何回しつこく繰り返そうが、私の問題に関わるものでなければ
私を納得させるには無駄だってことだ。

ご理解頂けただろうか?
以下は実際にあった話だ。

数ヶ月前、サンフランシスコでの Startup Weekend にて、いつものように、私は嫌な奴となった。 まずはおなじみのなんの面白みもないベンチャーキャピタリストによる時代の流行に関するお話のあとに(もちろんこれがまた先見性があり、役立つありがたい話、であるわけないんだが)、全部で300人に及ぶ参加者が、そこでやりたい Startup のアイデアを順々に話すことになった。
Startup Weekendの主旨は自分のアイデアに人を巻き込んでいくところにある。しかし、今回の Startup Weekend には大きな欠陥があった。狭い部屋にひしめく300人のざわめきで、プレゼンがとても聞きにくかったことなんかを言っているのではない。そんな音響の問題なんか目じゃない、もっと重大な欠陥があった。

ほとんどのプレゼンが聞けたもんじゃない。
まるで駄目だ。

4、5番目のプレゼンが終わったところで、これ以上プレゼンを聞くなんて耐えられなくなった。私は、1時間半もこんなにひどい「エレベーターピッチ」を聞くつもりはなかった。

そこで私は、次のプレゼンを始めようとしていた起業家からマイクを奪い取り、言った。
「みんな聞いてくれ。今夜、君らの助けになれることが一つあるとすれば、それはプレゼンのやり方だ。これはとても単純で、5分もあれば教えられるだろう。」

「プレゼンのカギは、解決法でなく、問題点を語れ。」

「たっだそれだけ、それが全てだ。初めは問題点を教えろ、解決法はいらない。最初に解決法を並べたら、私はそれが何を解決するのか分からないだろう?だが、君らが僕を感情的にその問題点に引きつけることができたなら、あるいは、幸運なことに僕や知人が同じような問題を抱えていたなら、君たちはようやく自分たちの解決方法を話すチャンスを得たことになる。」

そのあと、マイクをプレゼンターに返し、どうなったと思う?

ご想像の通り、彼らは解決法に関して話し出した。
私は、半ば強制的に彼らのプレゼンを中断させ、マイクを取り上げて言った。

「それは断じて問題点ではない。
それは解決案だ。
もう一回やりなおせ。」

その後、彼らは懸命に努力し、なんとか問題に関して言及した。そして私は次のプレゼンターにマイクを渡した。そしたらどうなったと思う?まただ。そいつらは解決策に関して話し出した。

そして再び私は荒っぽく割って入り、マイクを取り上げて言い放った。「全然違う。それも解決法だろうが。お前らが解決しようとしている問題の方を話せ。これだけははっきり言える、お前の言う、世界中にRSS読者が十分いないことなんて、お前が取り組んでいる問題ではない。」再びマイクを返すとプレゼンターはなんとか問題から話を始めた。

この状況がさらに4,5回続いた。彼らはどうしても解決法を話したがった。その度に私は嫌なやつになり、やめろと怒鳴り、やり直させ、まず問題点から語らせた。彼らが震え上がるのではないかと思うくらいに15分程怒り狂ったおかげで、彼らは数百もの観衆の面前で私に怒鳴られまいと、やっとのことで問題から話し始めるようになった。

30分ほど経って、とてもゆっくりではあったものの、彼らのプレゼンは少しずつ良くなっていった。もちろん、彼らは必ずしもうまいとは言えなかったが、真正面から私の急所を蹴るような、どへたくそではなくなった。かろうじて前よりは分かりやすくなり、そしてその夜の終わりにはまだ拙くはあったものの、ほとんどのプレゼンが理解できるものになった。

というわけで、今回の件で私は北カリフォルニアで最も悪名高いコメンテーターとしての名を頂戴してしまっただろう。

それはさておき、300人程の参加者にとって、この要点だけは一生忘れられなくしてやれたと思う。願わくば彼らの少なくとも5~10%が、次に投資家とエレベーターではち合わせた時に、少しでもいいプレゼンができれば。

もしそうなれば、あれほどのくそったれ野郎になった甲斐があったというものだ。

いいかみんな。

問題から語れ。問題を通して聞き手と感情のつながりを持て、そして、これらができてはじめてその問題の解決案を提示するんだ。